パッシングオフェンスの原則 その8

前回は、スクリーンの大まかなお話をしました。もう一度まとめてみますと、

 

【スクリーンの種類】

ステーショナルスクリーン、ピックスクリーン、ダウンスクリーン、フレアスクリーン

 

【スクリーンを成功させるポイント】

  • ユーザーがきれる方向は、スクリーナーの背中方向になるので、スクリーナーはスクリーンの角度が正しいか気を使ってセットすること
  • ユーザーはスクリーンがしっかりセットされてから、スクリーナーの横をトップスピードで、ブラッシングすること
  • スクリーナーはアフタースクリーンの動きをはっきりとして、ユーザーにボールがどこでほしいか要求すること

 

また、どこのチームでも同じ原因でスクリーンがうまくいきません。

 

【スクリーンがうまくいかない原因】

  • ユーザーがスクリーンがセットされていないうちに動き出されてしまう
  • スクリーンの角度が悪い
  • ブラッシングを怠る
  • トップスピードできれることを怠る
  • アフタースクリーンを怠る
  • 相手のディフェンスを見ずに自分がしたいプレーをしてしまう
  • 無理に狭いスペースを攻めようとしてミスになる

 

いかがでしょう。このようなミスをした経験があると思います。

 

スクリーンはズレをつくることが目的

 

ですから、そのために

 

どの方向に自分が動けばディフェンスがついてこれないのか

 

をよく見て、素早く判断することがとても大切です。

 

スクリーンプレーをすると、特にピック&ロールでは、相方のことを見すぎる傾向があります。無理に狭いスペースを攻めようとして、パスミスにつながるケースが多く見受けられます。パッシングオフェンスにはノードリブルピックスクリーンというのがあります(次回詳しく説明)。それはピック&ロールをしている2人以外の人間がパスを繋いで、プレーをするものです。スパーズが得意にプレーしています。

 

ピック&ロールはディフェンスの注意を引きつけるもので、そこで攻めているうちにヘルプがよって、それ以外の3人がノーマークになることもよくあるのです。ですから、あくまでも

 

そのときの自分以外の9人の動きをよく観察して、その瞬間的なポジショニングから、自分のプレーを選択しましょう。

 

オフェンスの動きはディフェンスがつくるもの。その原則はこういうところから生まれています。

 

では、まず最も簡単で基本的なステーショナルスクリーンについてです。ここでは、最も有名なUCLAカット、からのピックスクリーンへの流れの説明です。

 

IMG_1134

 

 

UCLAカットは誰でも知っているスクリーンプレーですが、意外にも、これは簡単なプレーではないのです。

 

まずウィングのもらう位置。高すぎる位置でパスを受けると角度が悪くなってします。次に、スクリーナーの位置。低い位置ではユーザーが走り込むゴール下のスペースがなくなってしまいます。このふたつが思った以上にうまくできない。その原因として、ウィングのレシーバーはとりあえずパスを受ければいい、スクリーナーはとりあえずポジションにつけばいい、そんな大雑把でこだわりのないポジショニングがあげられます。

 

自分の位置が一歩上が下か、右か左かで、戦況は全く違うものになる。

 

プレーヤーはそれを忘れてはいけませんね。次に、ここからの代表的な展開です。トップのユーザーにパスが入らなかった場合は、ウィングマンへのピック&ロールに展開してもよいでしょう。

 

IMG_1135

 

 

単純なプレーです。でもこれも簡単ではない。「よくうまくいきません」。うまくいかない原因として一番多いのは、ウィングがスクリーンのセットを待ちきれない、駆け引きできないことです。

 

バスケットは常にオフェンスが有利であって、ディフェンスが焦りを感じる必要なんかゼーンゼンない!!

 

のです。が、なんにもしていないことに不安を感じてしまうものですよね。だから、スクリーンがセットしない間に動き出してしまうとか、セットした瞬間に駆け引きなしでドリブルついちゃうとか、バタバタしてしまうことがよくあります。実は、

 

オフェンスは動かなければ動かないほど、ディフェンスは予測できず守りにくいし、静から動への瞬間的な動きに対応できない

 

ものです。バスケットマンとしては、その感覚をひとつ掴むとぐ〜んとプレーレベルがあがるように思います。

 

次回は、ダウンスクリーン、フレアースクリーンなどの代表的なプレーについて説明します。

Advertisements

パッシングの原則 その7

 

パッシングの中でのスクリーンの考え方

 

オフェンスでは、ディフェンスの体を揺さぶること・ディフェンの頭(脳)を揺さぶることが必要です。そうすることで、オフェンス有利な状態「ズレ」を作り出すことができます。ディフェンスを揺さぶるためには、駆け引きをさせることです。選択肢を多く持たせれば持たすほど、ディフェンスの動きは機能しなくなります。それを狙うために、バスケットでは「スクリーン」という方法があります。今回以降、スクリーンの方法とその種類、そしてそれをオフェンスの中でどう使っていくかを何回かにわけて説明していきたいと思います。

 

【ポイント】スクリーンはディフェンスを揺さぶるってズレをつくるためのひとつの方法

 

1)スクリーンの基本

 

スクリーンを使って上手にディフェンスを困らせるためには、スクリーナー(スクリーンをかける人)とユーザー(スクリーンをかけてもらってそれを使う人)がよく連携することが必要です。

 

まず、スクリーナーは自分がどちらに向いているかに気をつけましょう。背中方向にユーザーを切れさせるので、その方向が相手の急所をつく方向かを正確に把握しておくことが必要です。ただ単に味方によっていって立っているだけでは、よいオフェンスとはなりません。

 

次に、ユーザーはブラッシング(スクリーンのすぐ近くを通ること)をトップスピードで確実行います。また、相手の位置によっては切れるよりも下がってパスを受けたほうがズレをつくるためには効果的かもしれません。ディフェンスをよく見て判断しましょう。(そのような駆け引きも、トップスピードで切れることによって生じます。)

 

 

 

2)スクリーンの種類

 

パッシングオフェンスにおけるスクリーンは、ステーショナリースクリーン、ピックスクリーン、ダウンスクリーン、フレアースクリーンの4つ。(パッシングの祖佐藤久夫先生によると、アップスクリーンは単独の裏付きの方が効果的としているのだろうか、パッシングにおけるスクリーンとして入っていない。)

 

・ステーショナリースクリーン → 立っている(ステイしている)スクリーン

・ピックスクリーン → ボールマンに対するスクリーン

・ダウンスクリーン → ペイントエリアにいる選手に対するスクリーン

・フレアスクリーン → オフボールマンをボールとは逆サイドに切れさせるスクリーン

 

今日の練習でも説明(できたら)しますが、次回から各スクリーンの代表的な動きを紹介していきます。ただ、それはどれもみんなが一度はプレーしてきたようなスクリーンプレーです。初心にかえって、確認してほしい。

パッシングの原則 その6

今回は、インサイドへのパスとレシーブのチェックポイントを確認しよう。

インサイドにボールをいれ、そこからの展開をはかることができれば、よいハーフコートオフェンスになる。それはみんながわかっていることなのだが、インサイドへのパスは思った以上に難しいものだ。簡単に考えず、しっかりパスすることでミスを少なくしたい。ではなにを注意すればよいのか?

1)パサーとレシーバー(インサイドで面をとる選手)が、一直線上にいてはいけない。

ディフェンスの鉄則は「インラインを守る」こと、であるから、原則ボールマンディフェンスはパサーの前にいる。なので、レシーバーはパサーの正面に立ってしまうと、パスがもらえない。明成高校では「ボールは太陽。ボールマンのディフェンダーは壁。レシーバーは太陽の影の部分にいくな。影をよけるようにパスをもらいにいけ」と指導している。そして「パッサーは、インラインをはずすようにピポッドしてパスをしよう」と教えられているそうだ。一直線にならないように気をつけることは、パサーもレシーバーも両者が気をつけなければならない。どちらか一方の責任ではなくて、両方の責任なのだ。

2)ディフェンスの「手」を意図的に動かして、インサイドへパスをしよう。

ポストマンへのパスは、ディフェンスの手にあたってカットされることが多い。この時、手首のスナップでパスフェイクを行い、ディフェンスの手を意図的に動かそう。下からパス(バウンズパス)するとみせかけて、上からパス(ロブパス)。上からパスするとみせかけて、下からパス。この細かいひとつの動作が、ディフェンスにカットされないためには必要な場合もある。

3)よいシール(面取り)のために、「手と足を相手より前」に出そう。

よいパスとレシーブが行えてパスは成功する。インサイドのポストアップは相手が密着してディフェンスしてくるので、しっかりパスを受けるためには手と足をうまく使おう。まずパスの欲しいところにターゲットハンドを出そう。手のひらは大きく広げて、パサーにはっきりとアピールすること。逆の手は、肘を相手の首もとにあてて90度にまげ、ディフェンスのハンズアップの手を抑え、相手の手より自分の手を前に出そう。そして、相手側の足を、相手の前足よりも前に出そう。相手側にある手と足が、相手よりも前にあることが、よいレシーブ(面取り)には大切なことである。

20130901-223906.jpg